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Fray house Ⅱ

昨年から奈良とサンフランシスコの2拠点の生活が始まっています。

アメリカ西海岸においては海と近く気候が良いことが特徴として挙げられるが、建築においてもさまざまな地域性と特徴があり、少しずつご紹介させていだければと思います。


今回はサンフランシスコから南へ向かい、LAもしくはサンディエゴから車で2〜3時間かけてたどり着く砂漠地帯にあるパームスプリングスというエリアにある建築、Fray house Ⅱについて。



「Frey House II(フレイ・ハウス II)」は、スイス出身の建築家アルバート・フレイ(Albert Frey)が1964年にカリフォルニア州パームスプリングスに建設した、自身の住居兼建築作品です。この住宅は、砂漠の自然環境と調和したミッドセンチュリー・モダニズム建築の代表例として高く評価されています。




Fray house Ⅱ /  Albert Frey 1964
Fray house Ⅱ / Albert Frey 1964

建築の特徴とデザイン

  • 自然との融合:フレイは建設前に1年間かけて太陽の動きや地形を詳細に調査し、建物の配置を決定しました。特に注目すべきは、リビングスペース内に巨大な岩を取り込んだ設計で、室内外の境界を曖昧にし、自然との一体感を生み出しています。 visitpalmsprings.com

  • 素材と色彩:建物はスチールフレームとコンクリートブロックで構成され、外壁には波形の金属板が使用されています。内装にはターコイズブルーの天井や、春に咲くカリフォルニアのブリトルブッシュの花にちなんだ黄色のカーテンなど、周囲の自然に調和した色彩が取り入れられています。 psmuseum.org

  • 機能的な設計:約800平方フィート(約74平方メートル)のコンパクトな空間には、スライド式の収納や一体型の家具が配置され、効率的な生活空間が実現されています。また、屋根の傾斜は地形に合わせて設計され、夏季の日差しを遮り、冬季には太陽光を取り入れる工夫が施されています。

     


現在の利用状況と見学情報

フレイの死後、Frey House IIはパームスプリングス美術館に寄贈されました。

私たちは美術館から毎週土曜日に行われているツアーに参加(75ドル/人)。パームスプリングス美術館のすぐ裏手に位置し、美術館の駐車場から山手に登っていきます。ツアーの参加者はフランスから弾丸で2日のみアメリカに来た人など建築の人たちが世界中から集まっている印象でした。

内容についても1時間みっちり見学でき、どのような変遷を辿ったかなどガイドの方が詳しく説明してくれます。

その他の曜日で別の邸宅と併せてプライベートツアーも300ドル弱で行われているようでした。



entrance
entrance
















建築史における意義

Frey House IIは、自然環境との共生を追求した革新的な住宅建築として、建築家やデザイン愛好家から高く評価されています。その独自の設計理念と美学は、現代建築における持続可能性やミニマリズムの先駆けとして、今なお多くの人々に影響を与え続けています。

Frey House IIは、砂漠の自然と調和したミッドセンチュリー・モダニズム建築の傑作であり、アルバート・フレイの建築哲学が凝縮された象徴的な作品です。その独自の設計と自然との融合は、建築史においても特筆すべき存在となっています。



他にもこの辺りに存在するFrayの建築やノイトラのカウフマン邸などを後日まとめてみたいと思います。






 
 
 

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